「キス・アンド・クライ」ニコライ・モロゾフ

アマゾンのコメントを読むと賛否両論あるようですが、
才能あるコーチの考え方としては、
非常に興味深い内容でした。

非常に、したたかで計算高いコーチなので、
おそらく安藤美姫モロゾフコーチ自身を売るための、
ある程度の誇張も含まれているとは思いますが、
とはいえ、冷静で知的に書かれた文章で、
事実を丁寧に書いていると思われます。

その選手が失敗だらけででこぼこだったとしても、
才能が輝いてさえいれば、
ひとりの人間の長所も短所も丸ごと受け入れて、
「オリンピックで金メダルを獲らせる」という究極の目標に向かって、
問題を解決し、才能を引き伸ばすために成長を促す。
長期的な目標と短期的な目標を設定し、
コーチは選手とともに日々成長する。

その姿勢と足跡はすばらしいものでした。

短所は放置しなければ短所ではないのだ、
ということを具体的に示してくれる本で、
すべての目標達成を目指す人にオススメの本です。